
雷門の南西に位置するうなぎ屋色川さん。
店の前には数人の客が並んでいたが、次から次へと入れ替わるので数分で入れた。

うな重の特上を頼みたかったが、ほぼ同時に入り相席となった50代夫婦が上を頼んだので、年下の分際で高いものを注文することが出来ず、同じく上を頼んだ。

一口目は評判の良い店でもこの程度かと思ったが、二口目からうなぎ本来の味がよく出ていることに気づき、美味しいと言ってもタレの味だけの店とは全く違う良さを感じた。
大将が気さくな人だったので、うなぎを焼く姿を撮っても良いか聞いたところ快諾してもらえた。変顔でポーズまでとってくれたのだが、店内は暗くピントが合うまでに時間がかかったため、ボケボケの写真になってしまった。

味・店・人の全てが良いお店で、文句のつけどころがない。
というか、文句をつけるために飯を食いに行くわけではない。
もう一店、初小川さんが評判良いので食べ比べをしてみたかった。
腹の具合は問題ないが、時間的にも金銭的にも問題があったので諦めた。

浅草演芸ホールや東洋館から歩いてすぐのところにある純喫茶。
昔は萩本さんやたけしさんも通った店で、最近ではナイツが行くことで知られている。
メニューが若干変わっていて、マグロ重なんてのがある。

予約が必要だが、きりたんぽ鍋まであるらしい。誰が喫茶店できりたんぽ鍋を食べるのか…。
浅草芸人御用達の店と看板に出すほどだが、芸人らしき客はいない。
私の隣の席には「いい仕事してますね」でおなじみの中島誠之助氏のような年齢・着物姿で英文小説を読む客が座り、その前の席には横顔だけなら志村けん風だが、顔面が大変なことになっているヤクザ風の客が座っている。
そこにもう一人、小沢一郎か左とん平をヤクザにしたような男が現れ、顔面が大変なことになっている男の席に座った。
顔面が大変なことになっている男と小沢とん平は、「アイツそろそろ飛びそうですよ」「300万は取らないと」などと話している。
街金のようだ。
中島誠之助と小沢とん平と顔面が大変なことになっている男を見ていると、中島が一般客を演じる脇役、とん平と顔面がメインで繰り広げる古いコントのように見えてきて、少しニヤついてしまった。
とん平は落ち着いているが、顔面はコートのポケットに手を入れてパタパタさせ、妙にそわそわしている。
このパターンでいけば、飛んでいって天井に頭をぶつけるだろうと見ていたが、飛ぶことはなく店を出て行った。
売れない時代、たけしさんも通ったというもんじゃ焼きとお好み焼きのつくしへ。
注文しようとしたが、メニューが多すぎて何を頼んだら良いのかわからない。
閉店時間も近いし、かなり腹も減っていたから、一品で足りるよう「腹の膨れるものを」と注文した。
「じゃあバラ肉のがいいですね」と言われ、「おまかせします」と返答し、テレビを観ながらチューハイを飲む。
若い頃の恵俊彰に似た感じの客が、若い子相手にアドバイスをしている。
「若いうちは年上と付き合え」とか「そんな歳になってもその程度の仕事しか出来ないと言われるのと、若いのにそこまで出来ると言われるのは違うだろう」とか。
極々普通の話なのに、こんな話をしてくれる先輩はいないぞといった勢いで力説しているから、若い子がかわいそうに思えてきた。
しばらくすると「バラ肉の」が出てきた。
「バラ肉の」と聞いただけなので、お好み焼きなのかとん平焼きなのか定かではない。
見た目はバラ肉に溶いた小麦粉をかけただけのような感じで失敗したかと思ったが、「バラ肉の」は意外にも味に深みがあり美味しかった。
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